ゴミは宝物?子供たちが学ぶ“キレイ”の力

晴天の空の下、子供達が宝物を探して走り回る。その眼差しは春の暖かな日差しよりもキラキラしていた。

Kizukuプロジェクトは、まず最初に15分ほど講義をしその後に清掃活動をする。
そう、子供達が探していた宝物はゴミである。誰かが公園内に捨てたゴミだ。
子供達は、ゴミを宝物に変える天才なのだ。

なぜ掃除をするのか。なぜキレイにすることが大切なのか。学校では教えてくれない現実とその意味を伝えながら、当たり前だと思っている現実は、その裏でその当たり前を支えてくれて人がいることを最初の講義で感じてもらう。

日本の学校では、世界でも珍しく生徒が掃除をする時間を設けている。しかし、なぜ掃除をするのか。なぜキレイにするのかを教えてくれることはない。掃除の時間は掃除の時間であり、人によってはやらされ仕事の負の時間となってしまっている。そして心身の成長とともに掃除への嫌悪感も成長してしまうことも少なくない。

街がキレイなのは、学校がキレイなのは、家がキレイなのは、いったい誰のおかげなのだろうか。そういったことを一緒に考えることで見えない支えに気づき、その誰かにありがとうと伝える機会が増えるのだ。

心と頭に「キレイの力」をインプットしたら、いよいよゴミを拾う。
体を使ってゴミを拾う。いつも何気なく遊んでいた公園に、こんなにも多くのゴミがあることに気づく。ゴミを捨てる人がいるからゴミを拾う人がいることを体感し、自分はゴミをポイ捨てしてはならないと自覚する。


そして、子供たちのゴミ拾いを見て大人たちは知って欲しい。
何も考えずにゴミを捨てる人がいる。その先には街をキレイにしようという思いを持ってゴミを拾う子供達がいることを。

Kizukuプロジェクトは、子供のうちから目には見えない自分を支えてくれている人々に気づき、感謝の機会を増やし、ありがとうの多い社会を作りたいと考えている。また、ありがとうの多い社会で豊かな心を育んで欲しいと願っている。

大人も子供も学びの多いKizukuプロジェクト。まだまだ発展途上なので、より良いものにしていきたい。

PS. とはいえ、子供たちのゴミを真剣に拾う姿に、いつも僕の方が学ばされている。子供たちの力は本当にすごい!